WEP049
ポスターセッション① 8月6日 6-1F 12:40-14:40
陽子加速器標的用タングステン合金の評価と製造工程の最適化
Evaluation of tungsten alloys for proton accelerator target and optimization of manufacturing processes.
○石田 正紀, 武智 英明, 牧村 俊助, 栗下 裕明(高エネルギー加速器研究機構)
○Masaki Ishida, Hideaki Takechi, Shunsuke Makimura, Hiroaki Kurishita(High Energy Accelerator Research Organization)
J-PARC(東海村)では、黒鉛標的により生成したミュオンを用いた幅広い研究が展開されている。その中で、極めて稀な確率で起きる素粒子事象の探索には、高密度標的による高効率なミュオン生成が求められる。タングステン(W)は、高密度(19.25 g/cm3)・高融点(3422°C)の優れた材料であるが、再結晶脆化と照射脆化という弱点を有している。高エネルギー加速器研究機構(KEK)では、これらの脆化を克服するためWの粒界を遷移金属炭化物の粒界偏析・析出によって強化するとともに、照射欠陥の逃げ場(粒界,ナノ析出物)を多く含む微細組織を有する新規標的材料の開発を産学連携で進めている。ここでは、X線分析法を活用した標的材料(W合金)の開発支援について発表する。このW合金はCERN AD targetへの提供が決定されている。CERNに送付する材料を事前にSEM/EDSによって観察したところ、欠陥が発見されたため再製造を提言した。この結果により、高品質の標的材料を提供することに貢献した。また、別のW試作合金について、蛍光X線分析による不純物濃度、X線回折による合金化過程の評価を実施し、この結果は材料製造工程の最適化につながった。