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WEP024

ポスターセッション① 8月6日 7-1F-B 12:40-14:40

都市大タンデムを用いたIBIL分析の基礎検討と岩絵具への応用
Fundamental Study of IBIL Analysis Using the TCU-Tandem and Its Application to Mineral Pigments

○梅垣 堅介, 片桐 悠汰, 王 聿恒, 河原林 順, 羽倉 尚人(東京都市大学)
○Kensuke Umegaki, Yuta Katagiri, Yuheng Wang, Jun Kawarabayashi, Naoto Hagura(Tokyo City University)

近年、材料科学や考古学の分野において、非破壊かつ高感度に化学構造情報を取得できる分析手法として、イオンビーム誘起発光分析(Ion Beam Induced Luminescence: IBIL)が注目されている。しかし、その定量性や化学種識別能力に関しては未解明な点が多く、基礎的検討が求められている。本研究では、東京都市大学の1.7 MVペレトロン・タンデム加速器を用いて、IBIL法の基礎的有用性および文化財材料への応用可能性について検討した。まず、代表的な発光元素であるEuを含む化合物を対象としたIBIL測定を行い、Eu³⁺に由来する⁵D₀→⁷F_J(J=1,2,4)遷移に起因する明瞭な発光ピークが確認され、化学種の同定におけるIBILの有効性を確認した。加えて、岩絵具として日本画などに用いられる「天然白翠末」に対してPIXEおよびIBIL分析を実施し、PIXEではSi、K、Feなどの主要元素が検出され、IBILでは母体鉱物としてカリ長石(KAlSi₃O₈)を仮定した際に期待されるPb²⁺由来の発光、および長石特有とされる450 nmおよび730 nm付近の発光ピークが観測された。これらの結果から、当該試料がアマゾナイト(緑色微斜長石)である可能性が示唆された。本研究は、IBIL法が光学特性に基づく非破壊的同定手法として有効であることを示すとともに、文化財分析への応用に向けた基礎的知見を提供するものである。

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