← 2025年の目次へ戻る

WEP021

ポスターセッション① 8月6日 7-1F-B 12:40-14:40

真空不平等電界下における電極ギャップに対する低ダメージコンディショニング法
Low-damage Conditioning Methods for Vacuum Electrode Gaps under Non-uniform Electric Fields

○加藤 拓万, 仲泊 明徒, 山納 康(埼玉大学)
○Takuma Kato, Akito Nakadomari, Yasushi Yamano(Saitama University)

加速器の電子銃やイオン源などの真空高電圧機器において、荷電粒子の加速のために真空が用いられる。しかし真空ギャップに電圧印加の初期段階から高い電圧や電界を印加した場合に、異物や電界電子放出に起因する真空絶縁破壊現象が発生することがあり、機器の破損や停止を引き起こす恐れがある。真空機器によっては、1回の絶縁破壊が致命的な損傷を引き起こす場合があるため、絶縁破壊を発生させずに真空ギャップの耐電圧を向上させることが求められ、適切なコンディショニング法が必要である。そこで本研究では無放電で耐電圧を向上させるために数百マイクロ時間の高電圧を可能な限り絶縁破壊させないようにして、3回ずつまたは30回ずつ印加させ、徐々に電圧を上げる方法を用いた。これにより、絶縁破壊による電極の金属蒸着や損傷を避け、かつ効率よく耐電圧を向上させる低ダメージコンディショニング法について調査した。真空環境下においてSUS304製の針対平板電極を試験対象として、低ダメージコンディショニングを行った結果、電圧印加を3回、30回行った電極で共に、電圧印加のみで耐電圧が向上し、コンディショニング効果を確認できた。その際、絶縁破壊を電圧印加3回の電極では1回、30回の電極では0回と減少させることができ、デコンディショニングによる電極の損傷を抑えることができた。また、電圧印加30回の電極は、3回の電極よりも低い電圧印加だけでも、微小電流が低減されることが確認され、電圧印加の回数が増加するとコンディショニング効果が顕著に表れると考えられる。

PDFを開く