WEO702
加速構造 8月6日 7号館71A/71B 15:10-15:30
絶縁耐圧向上に向けたイオン注入によるサファイアの表面抵抗制御
Surface Resistance Control of Sapphire by Ion Implantation for Enhanced Breakdown Voltage
○金子 月海1, 小倉 暁雄2, 片桐 創一2(1筑波大学大学院, 2筑波大学)
○TSUGUMI KANEKO1, Akio Ogura2, Soichi Katagiri2(1Graduate school of the university of Tsukuba, 2University of Tsukuba)
荷電粒子加速器の小型化のためには、加速器に使用されている絶縁碍子の高耐圧化が必要である。しかし、更なる高耐圧化を図るうえで、加速電極を支えている固体絶縁体の表面で発生する沿面放電が問題となっている。その放電機構は、陰極三重点からの電子放出、電子衝突による絶縁体表面からの二次電子の発生と帯電、なだれ的に増加した二次電子による表面吸着ガスの脱離によって発生するものと考えられている。本研究では、固体絶縁体表面の正帯電に着目し、これを抑制することで耐電圧の向上を目指す。表面の正帯電を除去するためには導電性を持たせる必要がある。そのための手法として、イオン注入に着目した。本研究では、絶縁体表面の耐電圧を向上させるために、サファイアの表面に0.3 MeVで加速させたNiイオンを注入して、表面にのみ導電性を持たせた。0.3 MeVでは金属イオンが表面に蓄積されないため、Ti膜成膜後のイオン注入と、イオン注入後のエッチングという二種類の方法により表面抵抗の制御を試みた。高真空下で測定した表面抵抗値が注入イオン数によって制御された結果について報告する。