WEO604
加速器応用・産業利用 8月6日 6号館61C 15:50-16:10
周波数変調型可変エネルギー加速器の設計
Design of Frequency-Modulated Variable-Energy Accelerator
○青木 孝道, 羽江 隆光, 堀 知新, えび名 風太郎, 足利 沙希子, 中島 裕人, 関 孝義(株式会社日立製作所)
○Takamichi Aoki, Takamitsu Hae, Chishin Hori, Ebina Futaro, Sakiko Ashikaga, Nakashima Yuto, Takayoshi Seki(Hitachi, Ltd.)
がん治療の一種である陽子線治療の普及にはシステム全体の小型化が必要である。従来加速器のシンクロトロンは偏向電磁石をパターン運転するため、取り出しビームのエネルギーを照射に用いる70MeV~235MeVの範囲で制御可能である。一方、常伝導のシンクロトロンでは軌道周長が約18mとなり、コンパクト性に課題が有った。筆者らは過去の研究において、静磁場かつ可変エネルギーである加速器の基本概念を提案しており、本研究では主磁場を軌道上に一様かつ動径方向外側に減衰する弱収束磁場とすることで、水平チューンが1に近い状態を実現し、ピーラ・リジェネレータ磁場を平衡軌道位置から離れた位置に設置することで、加速中のビームの安定でありながら横方向高周波キックでドライブされる遅い取り出しが可能な加速器を設計することができた。入射・加速・取り出しの各段階において三次元磁場計算に基づく電磁場条件の下で軌道解析を実施した結果、ビームの横方向および縦方向運動の安定性が保持されることが確認でき、任意のタイミングで加速RFを停止することで、任意のエネルギーのビームを安定周回させ、遅い取り出し法により85MeV~225MeVのビームを加速器外に取り出せることを示した。