WEKO03
企画セッション② 8月6日 7号館71A/71B 16:35-16:55
LHC実験の現状と今後
Status and prospects of the LHC experiments
○生出 秀行(高エネルギー加速器研究機構)
○Hideyuki Oide(KEK)
CERNのLHC加速器は世界最高の13.6 TeV重心系衝突エネルギーで陽子・陽子や重イオンを衝突させる素粒子物理のフラッグシップ施設である。周長27 kmのリング内には4つの衝突点が設けられ、標準模型の検証と新物理探索を目的とする汎用測定器ATLAS・CMSの他、B物理専用のLHCb、重イオン物理に特化したALICE実験が稼働している。2008年の初運転以来、LHCはエネルギーとルミノシティを段階的に向上させており、現在は設計値の2倍以上に相当する約21 nb⁻¹/sのレベリング輝度で安定運転を継続している。2026年からの長期シャットダウン期間に大型アップグレードを行い、2030年からは高輝度LHC(HL-LHC)として50 nb⁻¹/s以上の輝度で運転を行い、2041年までにATLAS・CMS各測定器で約3 ab⁻¹ずつのデータを蓄積する計画である。本講演では、LHC加速器とHL-LHC計画の最新状況を概観するとともに、ATLAS実験を中心とした物理成果に加え、日本の技術的貢献や人材育成面での取り組みを紹介し、LHC後の次世代加速器構想に向けた展望についても議論する。