THP067
ポスターセッション② 8月7日 61B 13:00-15:00
low β 用超伝導線形加速器におけるビーム位置モニターを用いたビームエンベロープの測定
Beam envelope measurements using beam position monitors for low-beta superconducting linear accelerator
○西 隆博1, 渡邉 環1, 足立 泰平1, 小山 亮2, 坂本 成彦1, 山田 一成1, 上垣外 修一1(1理化学研究所 仁科加速器科学研究センター, 2住重加速器サービス)
○Takahiro Nishi1, Tamaki Watanabe1, Taihei Adachi1, Ryo Koyama2, Naruhiko Sakamoto1, Kazunari Yamada1, Osamu Kamigaito1(1RIKEN Nishina Center, 2SHI Accelerator Service Ltd.)
超伝導線形加速器におけるビームダイナミクスの正確なモニタリングは、ビーム損失の最小化と安定した運転の維持にとって非常に重要である。一方で超伝導領域では粒子の発生や脱ガスなどの問題を防ぐため破壊的な検出器を用いることが難しく、ビームエンベロープの直接測定は困難となる。本研究ではこの問題に対処すべく、ビーム位置モニター(BPM)を用いてビーム分布の四重極モーメントを測定することで、ビームエンベロープを非破壊的に推定する手法を試みた。この原理自体は1980年代に提案されていたが、信号感度の不足や従来型BPM設計における幾何学的制約により、特にハドロンビームへの応用は限定的であった。そこで本研究では四重極成分に対する感度が高く、特に low β の重イオンビームに効果的な cos2θ型の電極構造を持つBPMを採用した。これを理化学研究所の超伝導線形加速器(SRILAC)に実装し、8台のBPMからのデータを転送行列および補助的なワイヤスキャナー測定と組み合わせて解析を行った。その結果、推定されたビームエンベロープは標準的な四重極スキャンによる結果と良く一致することが確認された。この結果は本手法が超伝導加速器システムにおける非破壊かつ日常的なビーム診断手法として実用的であることを示唆している。