THO601
加速器制御・真空 8月7日 6号館61C 8:50-9:10
SuperKEKB加速器における機械学習を用いたビーム入射調整の高度化
Upgrade of beam injection tuning using machine learning at the SuperKEKB accelerator
○加藤 臣之輔1, 三塚 岳2(1東大理, 2高エ研加速器)
○Shinnosuke Kato1, Gaku Mitsuka2(1UTokyo, 2KEK Acc.)
Belle~II実験は7 GeVの電子と4 GeVの陽電子を衝突させるSuperKEKB加速器を用いてB中間子や$\tau$粒子をはじめとするさまざまな粒子を生成し、その崩壊を精密測定することによって新物理を探索することを目的とした実験である。SuperKEKB加速器は2024年12月現在において世界最高の瞬間ルミノシティ記録を保持しており、さらに高いルミノシティを実現するための運転と改良が進められている。高い瞬間ルミノシティを維持するためには高いビーム電流を維持することが重要であり、そのためにはビーム入射部から蓄積リングへの入射効率、つまり入射した電流に対するリングに実際に蓄積された電流の割合を高い水準で維持することが要求される。しかし、SuperKEKB加速器では、入射効率が数時間で低下することが多く、従来はオペレーターが手動で入射調整パラメータを操作することで効率を維持していた。この手法には高い専門技術を要するために対応可能な人材が限られており、また機器の不調からの復旧後やビーム調整の直後においては入射調整が難航することがあった。そこで本研究では、機械学習の一種であるベイズ最適化を用いて入射調整を自動化し、入射効率を改善するツールを開発した。このツールの運用により、入射効率が向上した事例が複数確認され、最も優れた運用例では入射効率を32%向上させることに成功した。